公益社団法人 瓊林会では母校長崎大学経済学部創立95周年を記念して、次のような記念事業を実施した。
1. 女子学生寮「芙蓉寮」の建設
近年経済学部への入学が増加している女子学生の福利厚生に寄与するため、経済学部に近い片淵四丁目の公有地に鉄筋三階建て12室のワンルームマンションを建設し、自宅以外からの通学生の利便に供している。
建設は昨年9月から始まり本年2月末完成した。
利用対象を本年度入学の新入生で考えていたが、新一年生は文教施設での勉学が主となるため、市北部に住居を求めており、そのため現時点で12室のうち8室の入居に留まっている。
しかし、この運営は独立採算としているので今後とも入居者の確保に努めていく必要がある。
2. 大連支部の開設
戦前戦後を通じて、本校には海外特に中国からの留学生も多く本国に帰国後も本校に対する愛着が時折寄せられる通信にもひしひしと感じられる。
日本国内と同じく中国支部の設置要望の声も聞かれるが、中国は国土が広大であり又政情が不安定であるため在留者、日本からの赴任者が比較的多い大連市に支部を設置し支部活動の拠点とすることにしている。
3. 瓊林会ホームページの開設
母校卒業生が18,000名を超え、現存者数だけでも13,000余名となっている現在、これら卒業生の交流の場をどのように図っていくかが課題となっているが、古老会員と若手会員、男子会員と女子会員が共通の場として持てるインターネツト・ホームページを開設し、それを通じての交流を図っていこうと本年度の通常総会においてその内容を披露した。
4. 学部に対する援助活動
学部の成長発展はそれを支える教授連の研究活動の成果の如何によるものと認識し、学部教授グループによる学生への講義、地域社会への公開講座のための出版物刊行に対し金銭的援助を行った。
6月17日(土)開催される平成12年度瓊林会通常総会に先立ち、前16日(金)午後5時30分よりホテル秀明館に於いて役員会を開催した。
まず、田崎会長から本年が母校創立95周年にあたる記念すべき年にあたること、経済変動厳しき現在、瓊林会組織のゆるぎない発展を続けるために会の運営にあたって役員各位の協力をお願いする旨の挨拶があり、その後役員それぞれの自己紹介の後、議事に入った。
[議事]
第1号議案 平成11年度事業報告並びに収支決算承認の件
梅田専務理事から提出議案の内容説明があり、前田監事の監査報告の後質疑に入ったが、特に異議なく承認された。
第2号議案 平成12年度事業計画並びに収支予算(案)承認の件
梅田専務理事から内容説明があったが、一般会計においては全国通常総会にかかる経費が計上されていること、特別会計においては昨年度建設予算を計上した「芙蓉寮」が2月末完成し、12年度から運営にかかる経費の計上が必要となる旨の説明があった。
この議案について、各役員から特に異議もなく承認議決された。
第3号議案 役員等改選の件
支部役員等の異動・改選に伴い、本部役員を改選しょうとするもので、特に異議なく承認された。
第4号議案 感謝状贈呈の件
本部の理事・監事並びに相談役・顧問の職にある人で、過去10年以上理事あるいは監事の職を勤めた人に感謝状を贈呈するもので、今回受賞対象者になった方々を審査した結果、特に異議なく全員に感謝状を贈呈することを承認した。
第5号議案 会費の件
費は、本部・支部の事業活動に欠かせないものであり、算定の 基礎は例年どおりの方法で行っている旨梅田専務理事から説明 があり、特に異議なく承認された。
第6号議案 次期通常総会開催地の件
総会開催地は、例年各支部回り持ち開催としており、過去の経過により次回の開催地は名古屋となり、出席の天河理事(名古屋支部長)に諾否について確認した。
その結果、次回の開催についてはお引き受けしたい。しかし、現在名古屋支部の状況を見た場合、会員数は減少し支部の運営も危ない状態にあり、今後の総会開催のあり方については、再検討を要する。
支部会員数が多い支部による総会開催や短期日による総会の開催など考えてほしいとの提案があり、次回名古屋での総会開催までに結論を出すこととした。
第7号議案
6月17日に開催される通常総会の日程について審議したが、特に異議なく承認された。
その他
事務局から理事以外の支部長も交えた意見交換をすべく、資料調製し配布したが、審議時間に余裕がなかったため資料配布にとどめた。
なお、本部・支部を通じての情報活性化を図るホームページについては、現在福岡支部の手により作成中であるが、その作成素案を6月17日の通常総会終了後、大学側の記念式典開始までの時間を利用して、会場の大講義室で福岡支部の山崎金重氏により展示説明されることが事務局より報告された。
恒例となっている瓊林会関係物故者に対する慰霊祭が、6月17 日午前11時経済学部内で執り行われた。
当日は、昨夜来の雨が止まず慰霊碑前での挙式ができないため、急 遽瓊林会館二階会議室にて執り行うこととした。
本部安中力三理事の司会により開式され、祭祀は西山神社堤宮司 により執り行われた。
慰霊祭には、市内に居住される7人の遺族の方々のご来席を仰ぎ、 また70人を超える同窓のご出席を得、厳粛に執り行われた。
瓊林会の平成12年度通常総会は、6月17日午後1時より経済学部の大講義室で開催された。
長崎支部今福雅彦氏(学30)の司会により開会され、まず始めに地元黒岩二郎長崎支部長(高37)から歓迎の挨拶があった後、梅田専務理事が本部役員、来賓の菅家学部長の紹介を行った。
次いで、田崎俊作会長(経43)から挨拶があり、その中で瓊林会として95周年を迎えた母校発展のため取り組む姿勢についての表明がなされていた。
来賓としてご出席された菅家学部長からは、学部の現状についての説明があり、同窓各位は熱心に聞き入っていた。
その後、瓊林会の事業活動に貢献のあった理事・監事経験者に対する感謝状の贈呈が行われ、当日ご出席の安田英一理事(経43)、熊谷 幸監事(経42)の両名に対し、田崎会長から感謝状が手渡された。
引き続き、田崎会長を議長として議事に入った。
各議案に対しては、梅田専務理事の説明により進行したが、各議案とも特に異議なく承認され、総会の日程を全て終了した。
田崎会長挨拶
(H12.6.17 学5回 服部博司氏提供)
学部長挨拶
(H12.6.17 学5回 服部博司氏提供)
十八銀行頭取
(H12.6.17 学5回 服部博司氏提供)
小和田氏記念講演
(H12.6.17 学5回 服部博司氏提供)
学5回卒福地氏記念講演
(H12.6.17 学5回 服部博司氏提供)
学部長と福地氏(学5回)
(H12.6.17 学5回 服部博司氏提供)
経済学部での通常総会、95周年記念式典および記念講演会が終了した後、会場を長崎グランドホテルに移し、午後6時より瓊林会 同窓を主体とした長崎マンドリンOB・OG会によるマンドリン 演奏会が催された。
当日の進行担当長崎支部村里光博氏(学30)の開会の辞により演 奏会が開始された。演奏の司会進行は、小森 守氏(学13)が受け 持ち、メンバーが奏でるメロディーの解説に努めた。
曲は「長崎の鐘」、「古戦場の秋」、「暁星淡く」などよく知られたもの であり、特に高商校歌はメロディーに合わせて口ずさんでいる人 もいた。
マンドリン部OBの歓迎演奏
(H12.6.17 学5回 服部博司氏提供)
本年度の総会担当となっている長崎支部の学部30回の代表幹事村里光博氏による司会で、懇親会が開会された。
まず、田崎会長から当日の通常総会・記念式典・記念講演会の盛況裡の終了を祝した挨拶があり、次いで菅家学部長から瓊林会組織の今後の発展を期待したご挨拶があった後、当日の95周年を記念してはるばる大連市に居住する于永瀛氏(経38)等9名の同窓の方々から送られた「一帆風順」と題された貝殻などで作られた帆船の額絵が全員に披露された。
披露されたこの絵は、瓊林会館の一階談話室に飾られ当会館を訪れる同窓の眼に留めることとしている。
続いて祝宴に入ったが、乾杯の音頭を長崎在住の最古老諸谷義武氏(高23)にとって頂いた。90歳を超えておられる同氏であるが、まだまだお元気で同窓の会合にはご出席頂いている。
今回の祝宴には、300人を超える出席者があり、宴席のここかしこで懇談の輪が広がっていた。
宴も最高潮になった頃、司会者の発声で校歌斉唱の輪が作られ、同日新たに長崎支部長に就任した藤善 亘氏(経43)の指揮のもと学生時代に立ち返り、老いも若きも同じ円陣の中で肩を組み合い歌う姿は同窓会ならではの感があった。
校歌斉唱の興奮も収まった頃、司会者から長崎支部恒例の総会運営担当幹事交代ののための引き継ぎ指揮が申し出され、今回、この総会・懇親会の運営にあたった学部30回代表幹事村里光博氏から31回代表幹事の脇山 浩氏に瓊林会旗が手渡された。
次いで、次回運営を担当する脇山氏から学部31回生を代表しての決意表明があり、続いて同氏の音頭で万歳三唱が発せられ、総会・記念式典・記念講演会に続いて行われた祝賀懇親会の幕を閉じた。
硬式野球の先輩後輩歓談
(H12.6.17 学5回 服部博司氏提供)